これまで、保育所給食では、特区の申請をして認定を受けた公立保育所に限り外部搬入が認められていましたが、今年度に入って3歳以上の食事については公立、私立を問わず問わず全国的に展開することなり、児童福祉施設最低基準が改定となりました。(厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知)
平成19年には、規制の特例措置を行った地方自治体に対してのアンケートがまとめられています。その中で、外部搬入方式で行った給食に対して、園長、保育士、保護者が回答しています。
給食サービスの向上について
園長 保育士 保護者
向上した 39.4% 21.2% 27.3%
変わらない 24.2% 33.3% 21.2%
低下した 12.1% 15.2% 0%
向上した点
• 給食の献立が多様化した。
• 地産地消の促進を図っており、それに応じた食育に取り組むことができた。
• 搬入時間を年長・年少と2回に分けて搬入され時間指定が可能になった。
• 年少用に食べやすく調理されている。
• アレルギー対応が可能になった。
• 給食の献立について季節感のある給食が出てくる。
• 食衛生面がよくなった。
• 食べ残しが少なくなった。
• 温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに、食べれるようになった。
残食について
減った 24.2%
変わらない 48.5%
増えた 9.1%
この内容を読むと、今までの保育室での作っていた給食はなんだったのだろう?と疑問が浮かびます。どれもこれも、子どもたちの居る場所の方が実現しやすいことばかり・・。外部搬入によって経費が大きく削減され、なおかつ現状と比較して質があがるというのは自治体にだけなでのはないでしょうか?
特区における事業名には特徴があります。
○○町食育特区
すこやか給食特区
地産で安心、楽しい給食特区
食農給食特区
みんなで楽しい給食特区
特区では、上記のような事業名をあげ、保護者の理解が得られやすいように、給食以外で農業体験や親子給食、食育教室などを行われました。給食以外の食に関する活動もあって満足度が比較的高かったのかもしれません。
自治体が削減した経費を食育活動にあてることで、地域の健康意識の向上、食行動の改善が期待できるかもしれませんね。