離乳食-支援の基本

離乳とは、成長に伴い、母乳又は育児用ミルク等の乳汁だけでは不足してくるエネルギーや栄養素を補完するために、乳汁から幼児食に移行する過程をいい、その時に与えられる食事を離乳食といいます。
 ※離乳の完了は、母乳または育児用ミルクを飲んでいない状態を意味するものではありません。
 ※「離乳食」をWHOでは「Complementary Feeding」といい、いわゆる「補完食」と訳されることがあります。

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この間に子どもの摂食機能は、乳汁を吸うことから、食物をかみつぶして飲み込むことへと発達します。摂取する食品の量や種類が徐々に増え、献立や調理の形態も変化していきます。また摂食行動は次第に自立へと向かっていきます。
離乳については、子どもの食欲、摂食行動、成長・発達パターン等、子どもにはそれぞれ個性があるので、画一的な進め方にならないよう留意しなければなりません。また、地域の食文化、家庭の食習慣等を考慮した無理のない離乳の進め方、離乳食の内容や量を、それぞれの子どもの状況に合わせて進めていくことが重要です。
一方、多くの親にとっては、初めて離乳食を準備し、与え、子どもの反応を見ながら進めることを体験します。子どもの個性によって一人ひとり、離乳食の進め方への反応も異なることから、離乳を進める過程で数々の不安や課題を抱えることも予想されます。授乳期に続き、離乳期も母子・親子関係の関係づくりの上で重要な時期です。そうした不安やトラブルに対し、適切な支援があれば、安心して離乳が実践でき、育児で大きな部分を占める食事を通しての子どもとの関わりにも自信が持てるようになってきます。

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離乳の支援にあたっては、子どもの健康を維持し、成長・発達を促すよう支援するとともに、授乳の支援と同様、健やかな母子、親子関係の形成を促し、育児に自信をもてるような支援を基本とします。特に、子どもの成長や発達状況、日々の子どもの様子をみながら進めること、無理させないことに配慮します。また、離乳期は食事や生活リズムが形づくられる時期でもあることから、生涯を通じた望ましい生活習慣の形成や生活習慣病予防の観点も踏まえて支援することが大切です。この時期から生活習慣を意識し、健康的な食習慣の基礎を培い、家族等と食卓を囲み、共に食事をとりながら食べる楽しさの体験を増やしていくことで、一人ひとりの子どもの「食べる力」を育むための支援が推進されることを基本とします。なお、離乳期は、両親や家族の食生活を見直す期間でもあるため、現状の食生活を踏まえて、適切な情報提供を行うことが必要です。

厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版)」より
https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf   平成31年3月29日公表 令和元年6月3日参照

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