お米の消費拡大

日本の主食用穀物自給率は重量ベースで58%。日本では自給できる水田を保有していますが、実際の自給率はこの低さです。

理由は、米の消費量が一貫して減少傾向にあることです。昭和40年に年平均1人118.3kg食べていたのが、現在は58.5kg。大人で1日1食は米以外の主食を食べていることになります。

国内需要は、1人あたりの米消費量の減少と人口の減少の相乗効果により今後の減少していく可能性が大きいといわれています。そこで、農林水産省はパン用・麺用の等について米粉の利用促進を図っています。

国産の米粉パンを1人が1ヶ月で3個食べると、自給率が1%あがるとされています。(輸入小麦を国産米粉に代替する場合)

米粉の特徴は

・もっちりとした食感
・優れたアミノ酸スコア(米65・小麦41)
・吸油率が低い。(米21%・小麦38%)

問題なのは、加工費も含めて「価格が高い」ことですが、これは政府が農家、企業に補助金をだしているので、消費者は輸入の小麦を使った製品と同価格で購入することができます。

現在市場に出回っている商品は

・ローソン→パン
・セブンイレブン→ピザトースト・アメリカンドック・ホットドック
・リンガーハット→餃子の皮
・スターバックス→サンドイッチ
・良品計画→マフイン、シフォンケーキミのミックス粉
・日本航空→機内食で米粉パン
・日本ハム→ピザクラスト
・山崎パン→パン
・敷島パン→パン
・木村屋総本舗→菓子パン・惣菜パン・食事パン・和洋菓子等
・エースコック→コシヒカリを小麦粉に練り込んだめん
・不二家→国産米粉100%使用のシフォン生地に小豆クリームやこしあんをアレンジした和風ケーキ

このように、これまでの地域・中小企業の取組みに加え大手企業も取り組みはじめたことから、米粉用米の生産量は平成22年度で約2万7千トンに増えています。平成32年度までに50万トンに増やすことを目標としています。

日本の気候、土を生かして自分たちが食べるお米を地元で作れることはとても良いことですね。休耕の田がなくなり、黄金色のじゅうたんが広がったような風景がたくさんみられるようになるとよいと思います。  

保育園では、米粉を使ったパンや麺にではなく、「ご飯」を主食とした食卓のよさをしっかり伝えたいな~。と思います。日本人にとっては「あったかご飯におかず」が一番おいしく栄養補給できる食べ方だと思います。