給食のお米の提供量はいくつ?

わんぱくランチユーザーから「お米の量が35g(以上児)だと足りないかな~。」とお電話をいただきました。

保育所給食では、「1人当り50g(3歳以上児)」を目安に計画を立てている保育園さんが多いようです。

しかし、お米は、貯蔵品のため、当日に納品される生鮮食品とは違い、現場で使用量が調整されることがよくあります。

・出席数にあわせて炊く量を変える。
・お米の残菜がでないように、調整する。

後者の場合は、計画とは違った量が提供されることになります。

私が以前複数園の保育園を管理していた時、お米の重量は「50g」として献立をたてていたのですが、現場で実際に炊いたお米の量から1人分を計算したところ、お米の重量は「29g」~「48g」。各園にばらつきがありました。

おかずの量は全園同じなのに、お米の重量に20gの差があることにとても驚き、全園が集まる給食検討会議でとりあげました。会議では調理員さんもこの差に驚いていました。

多く提供している園
→栄養士さんが提示した量(50g)を特に意識していたわけではない。無理に食べさせているわけでもないので、50gぐらいが子どもたちにとって適量だと思う。

少なく提供している園
→今よりご飯の量を増やしたら、栄養があるおかずが残ってしまう気がする。保育士さんにご飯が多すぎると言われたことがある。残菜がでないようにしていたら少なくなってしまっていた。

ご飯の量が少なければ、脂質エネルギー比が上がり、バランスが崩れてしまいます。昭和の時代には、たんぱく質摂取量が少なく「ご飯よりおかずが栄養がある!」、「ごはんよりおかずを食べましょう。」と言われた時代があります。その頃に育った方々は、間違った知識を持っているかもしれません。

次の会議の時は、あっさりと「意外に食べれた!」ということでした。「みんなにぴったりのご飯の量」ということでデジカメでとった写真を各クラスに貼ったことが良かったのかもしれません。みんな、その量を目標にしてくれたようです。

保育園では、昔から「展示食」として今日の料理サンプルを展示する保育園があります。保育所職員、保護者、子どもたちが、栄養バランスの良い分量を目で確認できるととてもよいですね。食育効果抜群だと思います。

私も現場に居たらやってみたかった~。と思っています。