子どもを持つお母さんから「何を食べたら身長が伸びる?おおきくなる?」と聞かれることがあります。
こどもの成長に欠かせないのはたんぱく質。
昭和30年代から~平成まで、たんぱく質の摂取量の増加に伴い、子どもたちの体位は向上しました。
たんぱく質は体内でアミノ酸に分解されて吸収されます。成長ホルモンの合成に欠かせないアルギニン(必須アミノ酸)は、牛肉、牛乳、鶏肉などに含まれています。
子どもの成長にたんぱく質はとても重要ですが、私はあえて「肉、牛乳」についてはお話しないようにしています。現代では、過剰摂取でバランスを崩す心配はあっても、不足のリスクはないからです。
栄養士としては、成長を助ける食品と成長を妨げる食品をお伝えするようにしています。
■体の成長を助ける栄養は、「鉄」。
体を成長させるためには潤滑油になるビタミン、ミネラルが必要ですが、中でも重要なのが、筋肉に酸素を送り込むミオグロビンというたんぱく質の構成成分である「鉄」。肉類以外の、大豆類、魚類(わかさぎ)、野菜類(ホウレンソウ・コマツナ)等で補給できることをお知らせします。
その他には骨を強化する、アーモンドや干しひじきに含まれるマグネシウム、キャベツやいちごに含まれるビタミンCについてもお話します。
■骨の成長を妨げる栄養は「リン」。
リンは骨を構成する成分の1つですが、取り過ぎるとカルシウムの吸収を妨げます。リンはインスタント食品の添加物、スナック菓子、清涼飲料水に含まれていることをお知らせします。
乳幼児時期には保護者は子どもの成長に興味がありますが、子供がおおきくなるにつれて、関心が低くなっていきます。保護者への教育にもタイミングがあります。保育園からの発信される情報にはとても食育価値があると思います。