カップゼリーのリスク評価

お客さまから、お別れ会のバイキング給食で使うゼリーについてメールでお問い合わせをいただきました。

保育園で意見が分かれているそうです。
・カップゼリーは窒息事故の危険があるから使わないほうがよい。
・カップゼリーはバイキングには適量だから使いたい。
 →危ないのはこんにゃくゼリー。

こんにゃくゼリーについては度重なる事故を受けて、食品安全委員会がリスク評価を行っています。その中でミニカップカップゼリーも評価されています。

この評価では、食べる機会が多いか少ないかによってリスクが変わるので頻度が考慮されています。

救命救急症例からは小児で窒息事故の多いものは飴類となっています。別の統計で一口あたりの窒息頻度を算出したものでは、餅が最も多く、次いでミニカップゼリー、飴類、パン、肉類、魚介類、果物。米飯となっています。

ミニカップゼリーを「こにゃくゼリー」に限定すると、飴類よりも危険性が少なくなるので、「ミニカップゼリー」にもリスクがあることがわかります。

窒息事故の要因は、「食品の要因」と「食品以外(食べる人・環境)の要因」に分かれます。

食品の要因は表面のなめらかさや、テクスチャー、大きさ、形状が関係しており、それ以外の要因は、接触機能の発達の程度、食べるときの行動などが関連します。

窒息事故は全ての食品のあり得るものですが、その中でもカップゼリーのリスクは高いといえます。

リスク評価の結果通知文には「保護者の危険性の認識が重要」とあります。保育園では、こどもたちが食べること自体にリスクがあることを忘れずに、食品選択、食事の支援をする必要があると思います。