栄養士はどうやって調理を学ぶ?

保育園の理事長先生から、栄養士が調理を学べる場がないかとご相談をいただきました。

栄養士さんの現状を調べてみて、栄養士さんが調理技術の獲得に苦労していることがわかりました。 (栄養士対象の調査結果)

①栄養士勤務で特に必要とされている能力について
コミュニケーション力 56.4%
臨床知識 41%
衛生管理の知識 39.7%
献立作成 38.5%
調理技術 34.6%

②日々の実務に役立っている科目
調理学実習 57.7%
臨床栄養学実習 16.7%

②学生時代にもっと付けておけばよかったと思う力
調理作業 38.5%
OA機器能力 26.9%
栄養指導力 21.8%

知識より技術の習得が難しいことがわかります。

さらに保育園は、若い職員さんが多く、少人数で、調理時術の伝達が難しい現場だというお話をよく聞きます。保育園で働く栄養士さんが調理をどのように学ぶかが問題です。

大学、専門学校のなどで卒後教育として調理実習を行っているところもあるので、参加することもよいでしょう。

また、保育園の調理現場をたくさん見学することも役立ちます。他の園を半日見学すると、本当にたくさんのことを学ぶことができます。朝の準備、検収方法、野菜の洗浄、切り方、調理担当者の動線の工夫、調理、配膳、洗浄など・・。

また、お友達とたくさん調理について話すこともよいでしょう。私は栄養士1年目の時、週に2回は栄養士仲間で集まって献立、調理について語っていました。

聞いたことを翌日実践。毎日が挑戦の日々でした。適時、適温、安全でおいしい給食を目指して、毎日作り続けていれば、調理技術は身についていくように思います。

集団給食と家庭料理は違う言われますが、やっぱり料理が上手な人の方が、おいしい給食を作ります。家庭料理で、料理の基本を学ぶことも必要だと思います。