食文化の継承のために「ぬか漬け」

食育活動として、日本の伝統食である「ぬか漬け」を毎日昼食にだす保育園さんがあります。最初は嫌がって食べなかったがそうですが、1年続ける間に「カリカリちょうだい。」と子どもから言われるようになったそうです。

塩分をとり過ぎしまう?と思い、成分表を開いて見て、栄養価の高さに驚きました。

きゅうりの生100gとぬか漬け100gを比較すると、
カルシウム・・・・3倍
ビタミンB1・・・・8.3倍
ビタミンB2・・・・1.6倍
ビタミンC・・・1.5倍

材料に付着している乳酸菌と材料に含まれる糖類によって発酵し、保存性と風味を上げ、ぬかの栄養素が野菜に移ることで栄養価がアップするそうです。

健康食品と言われているのに納得!!ですが、調べて見るとやはり気になることがあります。

・アジア式漬物(韓国キムチ・日本の漬物)は塩分が高く、循環器系の疾患のリスクをあげていると世界から指摘を受けています。
・IARC発がん性リスク一覧で、アジア式野菜の漬物から低濃度のニトロソアミンが検出されるとされています。

漬物は、昔の人が「保存」のために考案したものなので、流通が激変し、いつでも新鮮な野菜を食べることができる今の時代には、あまり必要ありません。

では、日本の食文化を伝えていくために、何を食べさせれば良い?と言われると困ってしまいますが、漬物など特定の料理や食品にこだわらず、ご飯、みそ汁を基本に素朴は食事を提供し続けることが大切なように思います。

各地域では保育園で、昔から提供している料理が、実は地域限定「郷土料理」ということも多々あります。加工食品を使わず、少ない調理員で作れる素朴な給食を提供することは、日本の食文化の継承に貢献していることになるように思います。