「魚」の食品群別摂取目標量

魚が健康に良いことは誰もが知っています。18才以上の成人では、魚に含まれる脂肪酸(EPT+DHA)は、1日に1g以上を摂取することが勧められています。

心筋梗塞の予防には、魚に含まれる脂肪酸の摂取が重要で、欧米に比べて日本で冠動脈疾患罹患の数が少ない原因のひとつは、魚の摂取量が欧米に比べて多いことが要因となっています。

近年、日本人を対象として研究で、より確実になり、魚に含まれる脂肪酸(EPT+DHA)は1g/日以上、魚で約90g/日以上の摂取が勧められています。

こどもについては、データがないので、成人の値を参考にして、魚を食べる習慣を身につけることとなっています。

成人の値を参考にして、子ども摂取量を考えると、1日45g程度の魚を食べた方がよいということになります。

平成17年の国民栄養調査では、1歳~6歳の魚の摂取量は、35.8g/日となっています。予想外に高い数値ですが、この数値はあくまでも平均の値。たくさん食べている子もいれば、全く食べていない子もいます。保育園でも肉嫌いより、圧倒的に魚嫌いが目立ちます。

昔、働いていた保育園で、魚の大切さを語り、最後に「低年齢児に魚を食べる習慣を身につけることが大事。」と言った瞬間に、保育士さんから、「魁くん(私の二男)は、魚が苦手で、食べさせるのに苦労している!」と言われたことがあります。保育士さんの食べさせる苦労を考えず、栄養学について語った自分を大変恥ずかしく思いました。

保育園で魚の回数を増やすと、①給食単価があがる、②喫食時間が長くなる、③残菜が増える等、心配事がたくさんあります。園長先生や保育士さんと話し合いながら、健康的な給食の内容を考えていきたいものです。