離乳食を作る際に、この食品は、どの月齢から提供してよいものなのか!と迷うことがあります。
一番の指針である厚生労働省の離乳食ガイドラインには、例として食品が挙げられていますが、献立作成に役立つような情報はありません。
<ガイドライン>
離乳の開始では、アレルギーの心配のないおかゆ(米)からはじめる。新しい食品を始める時はひとさじずつ与え、乳児の様子みながら増やしていく。慣れてきたら、じゃがいもや野菜、果物、慣れてきたら豆腐や白身魚など、種類を増やしていく。
この情報だけでは、食材を選ぶことができません。
大豆製品では、豆腐は5か月頃からもちろんOK。
きな粉、納豆、凍り豆腐、大豆は6が月からOK、7月からOK、9か月からOKとまちまち・・・。
自分が疑問に思うことを調べてみました。
【凍り豆腐】 時期7カ月以降OK
■豆腐を凍らせたもので繊維が少なく、細かくすりおろせば、6ヶ月でも食べれるのでは?
現在出回っている凍り豆腐は、製造過程で炭酸水素ナトリウム処理されているようです。炭酸水素ナトリウムは消化酵素ペプシンの分泌を抑制する作用があるので6ヶ月ではダメなのかも??または、柔らかく煮あがるように膨軟剤と呼ばれる食品添加物が使われているからダメなのかもしれません。
【きな粉】 時期7カ月以降OK
■保育園では6か月から使っています。大豆アレルギーがなければよいのでは?
保育園で6か月から使用されている理由は、母子保健事業団が発行した書籍の中に、「粉末で、消化がよいので、米がゆ、マッシュポテトの入れて使用しましょう。(離乳食初期の食品の使い方)」と記載があったからです。7か月からが良いという考えは、きな粉が、大豆をすりつぶしただけで、食物繊維の含有量が多いので6か月ではダメということなのかもしれません。提供する量も関係すると思います。
【納豆】 時期7カ月以降OK
■納豆は小パックで購入しやすい食品。納豆自体に消化酵素を持っているのでよいのでは?
きな粉同様食物繊維の含有量が多いのでダメ?また、納豆はゆでてもねばりがあって、なめらかなペーストにするのが難しいからダメなのかもしれません。納豆は消化酵素を持ち、消化がよいと言われていますが、それは加熱で失われてしまううので、これも関係しているかもしれません。(離乳食なので加熱は必要。)
【ゆで大豆】 時期9カ月以降OK
■きな粉と大豆は同じ栄養。なぜ大豆の提供時期は遅いの?
大豆は気管に入りやすいために低年齢児では気を付けないとういけない食品ですが、やわらなく煮たものを完全につぶしてペーストにすれば7ヶ月でもOKのはず。つぶし方が悪く粒々が残ってしまう可能性があるからダメなのかもしれません。
離乳食は、乳児の消化機能の発達が考慮されています。
・栄養的には、脂肪、食物繊維の多い食品の与え方に注意
→負担をかけないよう
・形状に注意
→消化吸収を助けるだけでなく、誤嚥を防ぐ
書籍、HPなどの見解のずれば、調理における出来上がりの形状の安全を考慮しているかどうかの違いのようにも思います。ペーストにしやすいものかどうか。ということ。同じ栄養を取るのにより安全な食品があるのであれば、粒が残りやすい食材を使う必要がない。というような感じでしょうか。
成分については、アレルギーなどもあるので、排便を確認しながら進める必要があります。保育士さんや保護者に質問されると困ってしまうこともありますが、。乳児個々に違いがあることをお伝えして、家庭と協力して進めていくしかないでしょう。