卵殻カルシウムと卵アレルギーの関連

医師から卵アレルギーの園児に対して「卵殻カルシウム除去」の指示がある!ということで、ユーザーから相談をいただきました。

卵殻カルシウムはカルシウムの補強や、小麦粉の腰を出すために加工食品に添加されています。

卵殻カルシウムには2種類あります。

・高温で処理された焼成カルシウム
・高温処理されていない未焼成カルシウム

焼成カルシウムには卵のタンパク質が残留していないため、食品衛生法で卵の表示は不要とされています。未焼成カルシウムは確認不十分のため、卵の表示が必要になります。

保育園では、「卵殻カルシウム(卵含む)」となっている場合にのみ除去することになります。表示が「卵殻カルシウム」だけの場合は、卵アレルギーでも食べることができます。

しかしながら、今回ご相談頂いたケースでは、保護者が「医師からの指示なので、「卵殻カルシウム」という記載があるものは、すべて除去しないといけないのでは・・。」と心配で納得できないということです。

保育園では、必要最低限の除去でアレルギー対応できるように保護者に正しい知識をお伝えします。

[加工食品のアレルギー表示について]

卵はアレルギー特定原材料なので、加工食品に含まれる場合は必ず「卵を含む」という表示があります。(食品衛生法)

ただし、一般的に卵であることがわかる下記については、「卵を含む」と記載しなくてもよいということになっています。

・代替表記
→たまご、鶏卵、あひる卵、うずら卵、タマゴ、玉子、エッグ
・特定加工食品(具材として弁当にはいっている場合等の表示)
→マヨネーズ、かに玉、親子丼、オムレツ、目玉焼き、オムライス

卵殻カルシウムは、上記に含まれないため、卵のタンパク質を含む場合は、必ず「卵殻カルシウム(卵含む)」という表示になります。

このような内容を保護者に口頭で伝えることは難しいことなので、保護者に渡すことができるアレルギー表示に関するパンフレットを活用することをお勧めします。

消費者庁のアレルギー表示に関する情報  http://www.caa.go.jp/foods/index8.html