カルシウムは体重の1~2%を占め、その99%は骨、及び歯に存在します。骨は吸収(骨を壊す作用)と形成(骨を作り出す作用)を繰り返し、成長期には骨形成が骨吸収を上回り、最大骨量に達します。成人では骨吸収と骨形成が平衡状態にありますが、骨量は徐々に減少します。
骨は、コラーゲンを主とするたんぱく質からなる基質に、リン酸カルシウムを主成分とする骨塩が沈着しています。したがって、骨の代謝に大きな影響を及ぼす栄養素としては、たんぱく質、カルシウム、リンがあげられます。しかし、今日の食生活においてたんぱく質やリンの摂取が不足することはほとんどありません。
カルシウム摂取の過不足が骨量に大きな影響を及ぼしています。
保育所給食でのカルシウム寄与率の高い食品を調べてみました。
(2005年度アドムの月間献立と名古屋市の給食献立より)
1位 牛乳 50.6%
2位 豆腐 3.9%
3位 ヨーグルト 3.9%
4位 チーズ 3.0%
5位 ごま 2.0%
6位 たまねぎ 1.4%
7位 卵 1.4%
8位 パン 1.4%
9位 キャベツ 1.3%
10位 小松菜 1.2%
↓
16位 米 0.6%
カルシウムを多く含むことで知られる乳製品の寄与率は60%です。
保育給食ではよく使用されるたまねぎや小松菜などの野菜からの寄与率も高くなっています。野菜に含まれるシュウ酸、フィチン酸はカルシウムの吸収を妨げるため、吸収率が低いところが残念です。
パンや米など、毎日食べる主食がカルシウム摂取に寄与していますね!ここが重要です。
カルシウム不足にならないようにするためには
●カルシウムを多く含む食品を食べる。
乳製品・海藻(昆布・ひじき・わかめ)・小魚(いわし 干しえび)・大豆(納豆・豆腐)。
ことと合わせて
●食事を毎食しっかり食べる。
●主食・主菜・副菜をそえろえて、いろいろな料理からカルシウムを摂取する。
ことが大切です。
「欠食や不規則な食事」と「骨重量」の関係が注目されています。
家庭には、給食便りなどを利用して、カルシウムの摂取の方法(食品・料理)と合わせて、「規則正しい食事」が大切なことをお伝えしていきたいものです。