国内での中国産食品に対する不信感が高まっています。
保育園では、中国産を避けて、日本産のみで給食を運営することは比較的簡単です。
・加工食品の利用が少なく、原材料が明確。→中国産を避けやすい。
・コストにゆとりがある。→中国産から日本産に変えることができる。
・日本産食品の入荷に合せて、柔軟に献立変更ができる。
しかし、外食、産業給食、病院の給食管理では、コスト重視のため、「中国産食品」を全く使わないようにすることは難しいようです。
栄養士仲間が集まると「中国産食品どうしてる?」と話題になります。
輸入食品の実態を調べてみました。
(平成18年度輸入食品監視指導計画に基づく監視指導結果より)
●残留農薬に係わる違反
中国173件(違反件数の38.0%)
→ しょうが
ウーロン茶
にんにくの茎
大粒落花生
スナップえんどう
うなぎ
しいたけ
サヤエンドウ
まつたけ
にんじん
ほうれん草
ピーマン
エクアドル83件
ガーナ78件
●微生物規格に係わる違反
中国155件 (違反件数の38.7%)
→ 冷凍食品(魚介)
冷凍食品(野菜)
食肉製品
冷凍食品(いか)
冷凍食品(畜産食品)
冷凍食品(えび)
タイ62件
ベトナム42件
●添加物に係わる違反
中国105件(違反件数の39.9%)
→冷凍食品
菓子
漬物
乾燥野菜
塩蔵野菜
食肉製品
健康食品
アメリカ22件
インド、イタリア15件
食品の安全性の確保には
①輸出国→輸出国における衛生対策(農薬の使用管理・証明書の発給・輸出前検査)
②輸入時→輸入時の検査体制
③国内→都道府県の指導計画に基づく検査体制
①~③を厳守し実施することが重要とのこと。
違反事例が極端に多い中国は、①の衛生対策ができていない!!ということですね。
保育園や家庭では、やっぱり「中国産食品は避けたほうが無難」って感じです。輸入食品全般を避けて国内産だけにすると安全性は高くなるでしょう。国内の表示偽りの問題は残りますが・・。食品の流通価格を把握し、業者さんとコミュニケーションを深めることが大切かもしれません。
消費者の安全性に対するニーズが高まる中で、病院、フードサービスの栄養士さんたちの苦悩はしばらく続きそうです。