給食では、酢豚に「もも肉、肩ロース肉」などを角切りにして使用しますが、このような肉は、2・3歳児さんにとってはとても食べにくいものです。
・まず、前歯で自分の口の大きさに合せて噛み切ることが難しい。
・噛み切れず大きなまま口の中に入れた場合
→大きすぎてすりつぶしが上手くできない。
・噛み切りが上手くいかないからといって、小さく切った場合
→口の中で転がり、結局丸呑みしてしまう。
低年齢の子どもは、咀嚼機能が未発達なために上手に食べることができないのです。
発達段階に違いがある園児さんに同じ献立を使用する場合は、作業工程を増やさず、調理の工夫ができるとよいですね。現場はいろいろな工夫をしています。
2・3歳児だけを薄切り肉に変えてみてはどうでしょうか?
●薄切り肉に、4・5歳児用の角切りと同じ下味をつけて、粉をふり一口大にまとめて油で揚げる。
今日のアドムの昼食はこのように薄切り肉を使った酢豚でした。見た目は角切り肉と変わりません。肉団子のようにも見えますか?
酢豚 1人分
豚薄切り肉 25g
しょうゆ 0.5g
酒 1g
しょうが 0.8g
片栗粉 3g
油 2g
にんじん 15g
たけのこ 10g
たまねぎ 30g
干ししいたけ 0.8g
ピーマン 4g
油 1.2g
酢 3g
しょうゆ 3.5g
砂糖 3g
オイスターソース 2g
水 40g
中華だしのもと 0.2g
片栗粉 1.5g
1 豚肉(薄切り)はしょうゆ、酒、生姜汁で下味をつける。
2 15分ほどおいて、片栗粉を振り込んで混ぜ、一口大にまとめて180℃の油で揚げる。
3 にんじんは、2cmの乱切りにしてゆでる。
4 たけのこは2cmの乱切りにする。
5 たまねぎ、戻した干ししいたけ、ピーマンは2㎝角に切る。
6 鍋に油を熱し、野菜を炒める。
7 酢、しょうゆ、砂糖、オイスターソース、中華スープ(水に中華だしの素を加えたもの)を合わせて加える。
8 野菜に火が入ったら、水溶き片栗粉でとろみをつける。
9 豚肉を加え軽く合わせる。
10 水溶き片栗粉でとろみをつける。
4.5歳児さんには、しっかり噛ませたい!2.3歳児さんには食べやすく!という場合に最適です。