果物に循環器系疾患予防効果

果物をたくさん食べる人ほど、心筋梗塞や脳卒中になりにくいことが、厚生労働省研究班(主任研究者、津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)の大規模疫学調査で分かりました。(10月24日)

「分かりきったこと!」と思いがちですが、追跡調査で明らかにされたことにはとても意味のあることです。

データの解析をした東北大学の坪野先生は、「果物を毎日200g程度をとることが望ましいでしょう。」とコメントしています。

1日200gといえば、

・りんご1個
・いよかん1個半
・オレンジ 2個
・キウイフルーツ 2個
・いちご 20個

結構、量が多いなー。と思います。

果物は、「食べる」、「食べない」に個人間の差が大きいものです。果物摂取の食習慣は、家庭の経済状況と関わりがあることがわかっています。果物は嗜好品と言う感覚があるので、お金に余裕がないと食べない!ということでしょうか?ご飯1杯より安い果物はありませんから・・。

保育園給食でも、果物は園によって提供量に差がある食品群です。 果物の重要性を再認識し、献立を見直したいものです。

今回の研究内容を記載します。

●対象者・・全国の9保健所管内に住む45~74歳(調査開始当時)の男女約8万人

●デザイン・・前向きコホート研究。2002年までの4年または7年間の追跡調査。野菜と果物の1日あたりの摂取量によって4グループに分け、脳卒中やがんの発症率との関連を調査。

●結果・・果物の摂取量が多いグループは、最も少ないグループに比べ、循環器疾患を発症する危険が17~19%低い。