料理の塩味

アドムの今日の料理は、「なばなと卵のご飯」でした。

おかずが、
・汁
・あさりとにんじんの煮物
・花野菜のカップ焼き

味的にも栄養的にもバランスがよく、よくある給食献立!といった感じの内容だったのですが、若いスタッフたちの感想は、「なばなと卵のご飯の味が薄い!」とのこと。

保育園で働いていた時にも、混ぜごはんの味について何度か「薄い!」とクレームをもらったことがあります。料理を交互に上手に食べることができないと、単品料理の味の薄さを強く感じてしまうようです。

・欧米料理の一皿料理の塩分濃度は0.6~0.8%程度
・日本の料理の場合、ごはんの塩分濃度は0%、汁は0.8~1.2%

ご飯と汁やおかずを交互にたべる和食では、塩辛いおかずであっても、ご飯を食べて塩分濃度を薄めておいしく食べることができます。 反対に薄味のごはんでも塩味のおかずと交互に食べることでおいしく食べることができます。このように一皿ごとの塩分濃度に巾を持たせる事ができるのが和食の特徴であり、この幅が料理の味の深さにつながっています。

有名なグルタミン酸ナトリウム、イノシン酸、グアニル酸、コハク酸などの旨み成分は、塩分なしでは全くおいしいと感じることができません。 旨みをひきだすために、「和食のおかず」では上手に塩分を利用しています。

日本料理の最後に供されるごはんを思い出してください。季節の食材を使ったご飯は、必ず薄味です。それにだしを利かせた濃い目の汁が一緒に供されます。とてもおいしく食べることができますよね。

保育園でも、提供する料理の味は一品ごとではなく、献立として味のバランスを評価する必要があります。保育士さん、子どもたちにもおいしい食べ方を教えてあげましょう。

一品ずつ食べたら「濃い!」「薄い!」があるのがよい献立かもしれませんね。

今日のアドム料理から「なばなと卵のごはん」

米 50g
なばな 12g
しょうゆ 1g
卵 20g
砂糖 1g
塩 0.1g
油 0.5g
黒ごま 0.5g

1)なばなはたっぷりの湯でゆでて冷水にとる。
2)なばなの水気を絞って、細かく切りしょうゆで和える。
3)溶き卵に砂糖と塩を加えて細かい炒り卵をつくる。
4)炊きあがった御飯に1、2を加えて混ぜる。(混ぜたらすぐに食べるのがポイント!)
5)4に黒ごまをたっぷりかける。

今日は汁と辛目の煮物が副菜だったので、この塩分量ですが、おやつとして「おにぎり」にして提供する場合は、塩をたす必要があります。