アルコールは健康に良い?悪い?

一般にアルコールは脳障害と関連があると言われていますが、詳しくは分かっていません。アルコールが認知機能を高めるという報告や、逆に少量の飲酒が神経細胞を傷害するなど、様々な知見が錯綜しています。

10月13日、米マサチューセッツ州のウェルズリー大学のキャロル・アン・ポール氏が率いる研究チームが、神経学の専門誌「Archives of Neurology」で、新たに研究結果を発表しました。

この研究によると、

①生涯にわたって酒を飲まなかった人 →  最も脳容積の減少が少ない

②過去に飲酒していたが今は飲まない人

③現在、適度な飲酒をする人

④現在大量に飲酒する人

①から④の順で、脳容量の減少の割合が多くなったそうです。

アルコールを飲めば飲むほど脳が萎縮する。ということを示唆する結果です。

適量の飲酒は健康に良い。と思っている人は多くいますが、2006年には、オーストラリア、カナダおよび米国の研究者らのグループによって、適度な飲酒は心疾患予防に効果的という過去の研究の不備が指摘され、医学誌「Addiction Research and Theory」5月号で発表されました。

研究グループは、飲酒しない人の多くが、健康の衰え、虚弱体質、薬の服用、障害などの理由で禁酒をしているのではないかと疑い、長期間飲酒をしていない人のみを非飲酒群とした研究のみを解析したところ、非飲酒群と適度な飲酒をする群との間に死亡リスクの差がなかったことを発表しました。

この研究結果では、軽度の飲酒が健康によいという考えを否定する結論には至っていませんが、適度な飲酒が冠動脈性心疾患を予防するかどうかもわかりません。

今の段階で私たちがきでることは「飲みすぎ」ないこと。「タバコは駄目だけど、アルコールは良い。」と自分の行動を正当化し、強化しないように気をつけるべきでしょう。

保育園では秋の運動会が行われ、たくさんのお父さんが来園しました。

お父さんは20代~30代なのに既にビール腹の方がちらほら・・。家族そろって健康な生活をおくるためにも、飲酒は程々にしてもらいたいですね。。