食べ物による窒息死亡者年間4千人

厚生労働省の統計によれば、食べ物による窒息の死亡者数は、最近では毎年4 千名以上。窒息事故は、気道が3~6 分間閉塞すると死亡に至ることもあり、乳幼児死亡原因トップ3に入る「不慮の事故」に含まれます。

窒息事故で製造販売を自粛していたマンナンライフが12月より、改良した蒟蒻ゼリーの販売を開始します。企業責任の問題で蒟蒻ゼリーに注目が集まっていますが、窒息事故は多くの食品で起こっています。

窒息を起こす原因になった食べ物は、ナッツ類、丸いあめ、ブドウ、プチトマト、もち、ちくわ、たくあん、こんにゃく入りゼリー、生のにんじん、棒状のセロリ、リンゴ、ソーセージ、肉片、こんにゃく、ポップコーン、おせんべいなどが報告されています。

改良されたこんにゃくゼリーには、「小さなお子様や高齢者の方は絶対に食べないでください!」と袋の表に書かれていますが、危ない製品や食品を避けるだけでは、窒息事故を防ぐことはできません。乳幼児は常に注意が必要です。

・誤って気管支に入りやすいピーナッツなどの豆類は3歳になるまでは食べさせない。
・急停車する可能性のある車や揺れる飛行機の中では食べさせない。
・あおむけに寝た状態や、歩きながら、遊びながら、ものを食べさせない。
・食べ物を口に入れたままの会話、テレビを見ながらの食事はさせない。
・小さな食べ物を放りあげて口で受けるような食べ方をさせない。
・食事中に乳幼児をびっくりさせるようなことはしない。
・乳幼児に食べることを無理強いしない。
・年長の子どもが乳幼児に危険な食べ物を与えることがあるので注意する

内閣府食品安全委員会平成20年5月8日より

保育園でも、ふざけながら食べることで「のどに食べ物がひっかかる。」場面をよく見かけます。保育園でも上記の点を考慮して、園児に対して食べ方の指導をする必要があるでしょう。