情報の評価法

時々、友達や家族から「〇〇は〇〇に効くって本当?」と聞かれます。食を専門とする私たちは、根拠を持って答えなければなりません。

最近、東北大学の坪野先生の、「健康情報の正しい評価方法」を復習したのでその内容をお伝えします。

重要なのは情報の根拠となる研究が以下のどのステップに当てはまるか!

ステップ1 具体的な研究に基づいているか
→体験談などは信頼性がない

ステップ2 研究対象が動物か人か
→動物実験と人間の臨床検査で同じ結果になることはまれ。

ステップ3 学会発表だけでなく論文になっているか
→学会は研究者が結果を発表する場。研究に対して評価されたものではない。

これらは、信頼性が低いということになります。反対に以下の情報は信頼性が高いものです。

ステップ2→人が対象
ステップ3→論文になっている

ステップ4 精度の高い研究デザイン
→大規模な追跡調査や比較群を設けた臨床試験

ステップ5 複数の研究で支持されている

人間を対象とした研究で、専門誌に論文として掲載され、追加研究(大規模追跡調査、臨床試験)が行われ、多くの研究で支持されたこと程、信頼性が高いとという事です。

健康番組を見ると「信頼できない!」ということがたくさんあります。

・〇〇大学教授が~
・医学博士〇〇が~
→何を根拠に言いきっているのかわからない。
・ねずみを観察すると~
→人間の臨床試験は?
・3人が2週間試したら~
→その人数では何とも言えない
・芸能人が3ヶ月で〇㌔やせた方法
→ただの体験談でしかない

また、保育園でも

・自分の子どもは〇〇をいっぱい食べさせたから元気に育った
・アレルギーには〇〇がよいと聞いた
・この食べ物は子どもに良くないそうだ
・保育園では〇〇を必ず提供するべき
→根拠が明確ではなく、体験談や聞いた話ばかり

健康情報の正しい評価ができないと、園長、保育士さんの体験談、保護者の話に振り回されてしまいます。

この5つのステップから信頼性を評価できるようになることが必要です。