食物除去のための指示書

食物アレルギー治療は、「正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去」が基本です。

保育園で正しい診断に基づいた対応を行うためには、「食物除去の指示書」が必須です。

厚生労働省科学研究「食物アレルギーの診療の手引き2008」より

園における食物除去の指示書記載のポイント

1 給食における食物アレルギー対策は、医師の診断に基づくアレルギー食の提供を基本とする。
2 給食現場の混乱および事故のリスク回避のため、アレルギー食対応は完全除去を基本とする。
3 ショックの既往を記入し、事故時の対処方法を具体的に指示する。
4 給食現場の混乱を避けるために、特異的IgE抗体価やプリックテストの結果は記載しない。
5 指示書は新年度ごとに提出し、更新する。

2005年より上記のような指示書が提示されましたが、保育園ではまだ独自の様式を使っている園が多くあります。また、指示書自体がない園もあります。

独自の様式では

・完全除去でなはく、少量なら〇、お菓子は〇、主菜の卵料理だけ×という記載ができる。
・特異的IgE抗体などの数字のみ記載で医師からの除去の指示がない。
・ショック既往の記載がなく、重症度を見た目(皮膚症状)から判断している。
・入園時の指示書を卒園まで利用する。
・診断なしに除去を解除する。(園、保護者の判断)

これでは、安全な生活を送ることができません。

保育園は、アレルギー専門医から正しい診断と指示(指示書)をもらう必要があります。