先日、アドムの会長の代理でユーザー様の開園30周年記念祝賀会に出席しました。
園長先生のご挨拶、来賓者の祝辞。全ての方が施設の歴史と共に「子ども」への熱い思いを語られ、とても心温まる会でした。また、子どもの発表、保育士、来賓者の方の踊りや歌などとても楽しい会でもありました。
お料理も、常に子どもたちに「安全でおいしいものを食べてもらいたい。」と願っている園長先生らしく、マクロビオティックメニューでした。
シェフは日影茶屋グループの葉山・チャヤマクロビオティックスの富川浩一シェフ。3日前から現地入りして下記のお料理を作り上げたそうです。
園長先生が「健康的な料理の色鮮やかを見て、味わってください。」とおしゃっていました。本当に夏野菜の自然の力をいただくような色鮮やかで力強い印象のお料理。味は上品でどれもとてもおいしかったです。
メニューを紹介します。
豆腐のテリーヌ
木綿豆腐をすりつぶしオリーブオイルでいためた香草野菜と共にテリーヌ型に入れて焼き上げたもの。オリーブオイルを使っているためか、とても濃厚な味でした。
照り焼きテンペの生春巻き
大豆の発酵商品のテンペをしょうゆとみりんで甘辛く照り焼きにしたものをレタスと包んだ生春巻き。テンペのおいしさにびっくり!来週末は絶対に自分でテンペの照り焼きに挑戦します。
こんにゃくのカルパッチョ
うすきりにした蒟蒻に下味をつけてリボン上状にきったにんじんとだいこんを添えてドレッシングをかけたもの。色がとても鮮やかでした。ドレッシングには、高級オリーブオイルにミネラル分たっぷりの塩、香り高いこしょうが使われていました。
ひよこまめのナゲット
ゆでたひよこまめをつぶしてレモン風味にしたナゲットを菜種油で揚げて豆腐のタルタルソースを添えたもの。保育園給食のメニューにアレンジしたくなる一品。子どもたちが喜んで食べてくれると思います。
車麩入りラタトゥイユ
夏野菜をたくさん使ったビストロ料理の定番。揚げた車麩を加えて煮込んだもの。車麩は煮物に使いますが、ラタトゥイユとは!私にとって新鮮な味でした。
ベジタリアンラザーニャ
豆乳でつくるホワイトソースとたかきびという雑穀でつくるヘルシーな料理。たかきびのプチプチした食感が肉に感じる?と一瞬思いましたが、やはり雑穀。栄養価の高い雑穀の使い方を学びました。
夏野菜の寒天ゼリー寄せ
夏野菜をベジタブルブイヨンとあわせて寒天でよせたもの。美しい料理でした。
切干だいこんのイタリアンマリネ
きっとゆでた切干だいこんとトマトをオレガノというハーブでマリネにしたもの。保育園ででるような素朴な料理でしたが、他の料理とのバランスでとてもおいしく食べることができました。
トーフチーズケーキ
豆腐をベースにチーズケーキ風に仕立てたもの。レモンと味噌がかくし味。少し味噌味を感じすぎるな~。という印象。レモンだけでも充分に豆腐の臭みを消し、爽やかな味にできる?ついつい自分が作りこんだことのある料理だと評価が厳しくなります。
紅茶のムース 雑穀コーヒースポンジ添え
豆乳をひきたてのアールグレー風味のムース。大豆製品をつかったデザート2品目。アレルギー食と同じで、卵や牛乳を使わないと、豆腐、豆乳の利用が多くなりますね。
マクロビオティックをウイキペディアで調べると
・玄米や雑穀、全粒粉の小麦製品を主食とする。
・野菜、穀類、豆類などの農産物、海藻類を食べる。
・なるべく近隣の地域で収穫された、季節ごとの食べものを食べるのが望ましい。
・砂糖を使用しない。甘味料は米飴、甘酒などで代用する。
・うまみ調味料は使用しない。
・なるべく天然由来の食品添加物を用いる。塩はにがりを含んだ自然塩を用いる。
・肉類、卵、乳製品を用いない。
ここでは、全く油に触れられてはいませんが、マクロビオティクスメニューを食べると、いつも油が気になります。調理はとてもおいしいのですが、油がとても多く使われているのです。上記の内容を守って現代人の嗜好を満足させるためには「油」が必要なのかもしれません。自分自身が「アレルギーに対応しやすい保育園給食」というテーマで献立作成、レシピ開発を行うときに頼ってしまうのも豆乳と油です。
「油」の使い方は、「嗜好と健康」を目指すマクロビオティックメニュー、アレルギーメニューの共通の課題かもしれません。
大自然の中にある保育園の創立30周年記念の祝賀会。おいしい空気をたくさん体に取り込み、野菜をたくさん食べ、子どもから元気をもらったすてきな一日でした。