日本人の食事摂取基準講習会

11月29日(日)、今日は日本人の食事摂取基準中部ブロック講習会に参加しました。

厚生労働省の方の趣旨説明に始まり、各論を策定委員の先生方が解説しました。
今回の改定は、基礎理論に大きな変化はありません。

2010年版は前回(2005年)の策定方針を踏襲しながら、科学的根拠に基づいた策定が行われました。最終的に参考文献として整理されたものは、約1300本の論文(レビューされたのは1万本ぐらいかも?)。その50%以上が2005年以降に発表されたものというところが、今回の食事摂取基準のポイントになっていると思います。

栄養学の科学的根拠が大きく変わったということです。

食事摂取基準の数値が少し変わった!という捉え方ではなく、数値策定の科学的根拠を充分に理解して、その数値の意味、確かさを知らなくては活用はできません。

策定委員の一人である東京大学大学院教授佐々木先生は、「食事摂取基準を3回読んでください。」と言っていました。

一度目はさらっと
二度目は理解しようと前向きに
三度目は疑問をもって深く

300ページを超す食事摂取基準の解説ですが、私は5月に発表されてから3回は読んでいると思います。意外に楽しく読めるものです。次に2015年版がでるまでは、これが私たちの教科書です。

食事摂取基準を理解すれば、
・保育園で算出する栄養目標量、各栄養素の持つ数値の意味
・栄養学には必ず「誤差」があること、正確に計ることができないこと
・目標値は確率論の上で成り立っていること
がわかります。

正しい食事計画と評価のために必要な知識です。今日の講習会に参加して「もう一度読もう」と思いました。保育園でどう活用するか!保育園で働く職員の方に何を伝える必要があるか!を考えながら・・。

今日はバリバリ栄養士として働いている友人にも会えて、とても楽しい一日でした。