お茶の水女子大付属小学校の給食が、保険所からの施設改修を求める文書勧告により、昨年末から給食を中止しています。大規模な給食施設の改修が必要となり、給食は平成22年までは提供できないそうです。
理由は
・湿度や温度の管理が不適切で壁にカビが発生。
・生ごみがでる「汚染区域」と調理をする「非汚染区域」を明確に分離していない。
保護者、マスコミから、「保健所から10年間、毎年口頭の改善指導を受けていたのに、何故改善してこなかった!」と強く批判されています。
一般的には保健所から指摘があれば、すぐに直すのが普通。と思われていますが、厨房では増築や大規模な改築ができず、保健所からの指摘を無視して「大量調理マニュアル(厚生労働省)」に沿わない調理をしている園はたくさんあります。
給食施設では、毎年、必ずと言ってよいほど衛生監査で、「口頭指摘」を受けます。改善項目を文章でもらう場合もあります。
保健所からの勧告で、給食が提供できなくなるなんて・・。この事件で、私のまわりの栄養士さんは、「自分の施設も・・・。」と危機感を持ったようです。
しかし、衛生管理は給食室の設計、設備に依存する部分が多く、給食担当者だけで解決することができません。
まずは、施設長と一緒に
・大量調理マニュアル
・保健所の指導項目
・厨房内の施設の老朽箇所
を確認し、施設の設備を含めた現状を把握することが重要でしょう。
給食の衛生管理を甘く見ていると、明日から給食が提供できない!という事態が起こるかもしれません。