寒天の便利さは、何と言っても凝固点が高いところ。
寒天の溶液が冷却によってゲル化する時点を凝固点と言います。凝固したゲルが加熱によって溶解する時点の温度を融点と言います。
凝固点 35~45℃
融点 85~95℃
ゼラチンに比べて、凝固点、融点共に高い。寒天が便利な理由はここにあります。
・加熱時の温度管理が簡単→とにかく煮溶かせばよい。
・常温で固まる。
暑い夏でも溶けだす心配もなく、給食には便利な素材です。
こんな扱いのよい寒天ですが、私は一度とても大きな失敗をしたことがあります。
分量どおりの寒天と水分で、十分に煮溶かしたのにもかかわらず、固まらない・・・。130人の利用者のおやつを近所のスーパーに走って買いに行きました。
原因は、在庫を消費するために2種類のメーカーの寒天を一緒に使ったことでした。
後でわかったことなのですが、2種類の寒天をブレンドして使用した場合、原材料産地の違いや抽出条件の違いにより、ゼリーの強度が弱くなることがあるそうです。
不用意に、使い残りがあったからと言って、新しく購入したものとミックスして使ってはいけないのです。
すっごくあり得る話ですよね!みなさん気をつけてください。