豆腐は、離乳食初期から食べることができるソフトな植物性たんぱく質食品です。
家庭では「豆腐が固い!」と感じることはないと思いますが、集団給食施設では
・豆腐の食感が悪い
・豆腐が固い
・豆腐がのどにひっかかる
などのクレームをいただくことがあります。保育園でも、家庭で食べる豆腐はつるつると喜んで食べるのに、「園では嫌がる」ということがあります。
これは、豆腐が加熱によって固くなるからです。
固くなる原因は、豆腐に使われる凝固剤のカルシウムイオンです。これは約80%以上は豆腐の中で未結合の状態で存在しています。このイオンは一部は沸騰中に拡散して溶けてしまいますが、多くは加熱によって豆腐のたんぱく質と結合して豆腐を固くしてしまいます。
子どもが嫌がるのは、固くなった豆腐を丁寧にすり鉢ですっても食感が違うからでしょう。
これを防ぐ方法は、加熱する時にナトリウムイオン(こんぶ・しょうゆ・塩)を加えること。加熱によるカルシウムイオンの結合作用が妨害されて軟らかく煮あげることができます。
離乳食などで、豆腐をソフトに仕上げたい時は、こんぶだしや塩分を加えるだけで、なめらかな食感になるということです。
簡単な調理のポイントを家庭にもお知らせしたいですね。
ソフトに仕上げたい料理 → 昆布や塩分を加える。
・湯豆腐
・味噌汁などの具
煮くずれを防ぎたい料理 → 電子レンジで加熱またはゆでる。
・マーボー豆腐
・豆腐の旨煮