大量調理でおいしいと感じるのは、やっぱり煮込料理。
カレーライス、おでん、筑前煮、ポトフなどは本当においしくできあがります。
理由は
・材料が多くなることで熱容量(熱を蓄える力)が大きくなる。
→温度が上がりきると、均一に熱が伝わる。
→火をとめても余熱で穏かに加熱され続ける。
材料にゆっくりと長い時間かけて熱が伝わるということです。
ゆっくり加熱するメリットは
・肉のうまみ成分が汁中に多く溶けでる。またコラーゲンが分解されて肉が柔らかくなる。
・野菜の糖分や分解されて甘味が増す。また汁中にうまみ成分が溶け出す。
・肉の旨み(イノシン酸)と野菜の旨み(グルタミン酸)が合わさってうまみが倍増する。
加熱することで、旨み成分が肉や野菜に浸透しておいしくなるのです。
また、大量の材料を煮るためには、厚手の鍋を使います。これも熱容量が大きく料理のおいしさにつながります。
大鍋を使ったメイン料理は、調理も楽々。
子どもや若い職員さんの嗜好を考えると、毎日「煮物中心」とはいきませんが、集団調理の特性を生かした献立作りを心がけたいと思っています。