今回は、果物の総合商社として世界でも屈指の企業、DOLEのホームページをご紹介する。
DOLEといえば、アメリカ合衆国のベターヘルスプロジェクトでも、
大きな役割を果たした企業。さすがに、5 A DAY 関連の記事が豊富に掲載されている。 DOLE USAは、学校教育現場での食教育の実践を企画、果物と野菜を食べることが体にとって重要である ことをインタラクティブに学習できるソフトウェアを開発した。DOLE USAとは、ハワイ州に設立された果物輸入 販売会社で、アメリカ合衆国だけではなく、アジアにも拠点を持つ世界的な企業だ。 http://www.dole.com DOLE USAが開発した食教育用ソフトは、5 A Day Adventures と名づけられ、5 A DAY運動を強く連想する。 小学校を中心に無償配布された、栄養教育分野のエデュテイメントソフトである。 5 A DAY運動を推進するために、子どもたちが毎日果物と野菜を5サービング食べることを勇気付ける ような内容になっている。 5ADayAdventures CD-ROMは、小学校用の最初の栄養教育ソフトウェアとなり、 これまでに35,000セットが無償で出荷されたという。それが本当ならば、この何十倍もの数の子 どもたちが、小学校で、このソフトウェアを体験していることになる。単体のソフトとしては、 驚異的な数値だ。 ■5 A Day Adventures このソフトを簡単に紹介してみよう。 ソフトを起動すると、スケートボードに乗ったボビーバナナというキャラクターがわれわれを出迎える。 ここで食物のサービング量の基本的な概念をまず学習する。 スーパーマーケットへ行ってアニメを見る。例えば、ニンジンがどうやって育ち、切られ、箱詰めされ、サラダになるか などを学習する。また、 フードガイドピラミッドや 食物に張ってあるラベルの読み方を学習できる。 42の果物や野菜のキャラクターがステージで、その野菜がどこで発見されたのかや、 栽培の方法、体にいい理由(含まれる栄養素)などが説明される。 干しブドウのキャラが、簡単な果物と野菜のレシピをこどもたちに紹介する。イラストつきで、 どうやって果物と野菜を料理するのかや、安全な台所用品の使い方をなどを教えてくれる。 その他、、ビタミンA・ビタミンC・繊維・低脂肪などの栄養的な特性 が説明される。サラダを作る工場をモデルに説明されている。 面白いのは、野菜がコンベアにのってサラダコンピュータに入って分析される場面だ。 他にも、オリジナルの5 A DAYの歌や音楽が入っていて楽しい。フリーソフトでここまでやるのかという感じだ。 そして、ここが最も重要であると思うのだが、チャレンジコーナーではプログラムで学習した内容のチェックができる。 もし、このテストに合格すると、「5ADAYキッド」として公認されるしくみになっている。 ■日本における5 A DAY 日本でも、DOLEの日本法人、株式会社ドールがホームページを開いている。 http://www.dole.co.jp こちらの方は5ADayAdventuresの紹介がなかったが、 株式会社ドールは、"5 A DAY"を日本においても紹介していく予定であるとしていることから、 日本語版の5ADayAdventuresがリリースされることも十分あり得る話だ。 この活動は、アメリカと同様の「ガン予防のために、少なくとも1日5種類以上の野菜・果物を食べる」 という習慣を日本においても定着させることが目標。ぜひ、この楽しく価値の高いソフトウェアを私たち 日本の現場にも紹介していただきたい。 ■企業の社会貢献 DOLEの社会貢献活動には学ぶところが多い。 DOLEの場合、5ADAYによって果物や野菜の消費が伸びることは、大きな目で見れば会社にとっても 利益につながる。DOLEで働く人たちにとっては、二重にやりがいのある活動であるはずだ。 社会貢献活動がまったく企業活動の利益と遊離していると、長続きするものではない。 DOLEのような企業が動かなければ、おそらくアメリカの食生活は今のように変化はしなかった。 われわれのようなベンチャー企業は、DOLEのような規模の活動は展開できないかもしれないが、 何らかの形で、日本の食教育に関する社会貢献活動を行えたらと思う。 |
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