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不思議の国の不思議なビタミン


昔、遠洋航海に出ている船員の間では、「壊血病」は恐ろしい病気でした。 血が壊れる病気というだけあって、全身の倦怠感に襲われ、皮膚が乾燥し、ひび割れ 歯茎は腫れ、口臭がひどくなり、歯ががたがたとゆるみ、そのうちに筋肉や関節にも出血するという 病気です。ところが、レモンやオレンジやライムを積んだ船にのっていて、これらを 食べていればこの病気にならないことがわかってきました。

それ以来、イギリス艦隊は必ずライムを積んで航海にでるようになったため、 水兵さんのことを英語でライミー(limey)と呼ぶのです。 今では、壊血病は、ビタミンCの欠乏によって引き起こされる病気である ことがわかっています。

今日では、壊血病をおこすほど、ビタミンCを長期間摂取できないような 状況はないため、壊血病はほとんど見られなくなりました。

脚気はビタミンB1の不足によって引き起こされる病気です。 ある日、脚気の傾向のある鶏が、精米した後に残った米ぬかを食べたら 脚気が治ったところから、この病気の治療方法が偶然発見されたのだそうです。 お米にはビタミンB1が含まれています。玄米にはよりたくさん含まれています。 脚気の予防にはお米を食べるといいとよくいいます。

くる病はカルシウムやリンの吸収が阻害され、その結果、骨が形成に問題が 生じる病気です。骨の形成にはビタミンDと紫外線が必要です。
私が小学校のころ、学校の先生に 骨をつくるためには牛乳も必要、ニンジンも必要。でも、外で遊んで 日光にあたらないといけない。新潟の人は冬外に出れなくて、日光に当たることが できず、くる病になりやすかった。栄養のあるものを食べるだけではだめなんだよ。」 と教えてくれたことを覚えています。

栄養と病気の関係がはっきりとわかってきたのは、ここ100年以内の話だそうです。 また、ビタミンやミネラルの働きについてはもっと歴史が新しく、 今、ビタミンの働きについて新しい知見がどんどん広がっています。

●ビタミンを効果的にとるには

ビタミンは野菜に多く含まれています。 ビタミンには水溶性のものと、脂肪に溶けるものと2とおりのビタミンがあります。 水溶性のものは体に止まることができないので、常に採りつづけなければなりません。 ただし、ビタミンは少量でも効果があるので、大量にとる必要はありません。 食品に含まれるビタミンは偏りがあります。ですから、なるべく たくさんの種類の野菜を採る必要があるわけです。

・できるだけ皮を食べる

ビタミンは野菜や果物の実よりも皮や皮と中身の間に多く含まれています。 皮をとって食べると、せっかく多く含まれている部分を捨ててしまうことになります。 農薬の心配がありますが、その心配がない場合には皮を食べるのはお勧めです。 皮付きで調理する場合には、クッキングブラシで野菜を良く洗って食べましょう。 洗剤は使ってはいけません。

・できるだけ少量の水で煮る

水溶性のビタミンは野菜に多く含まれています。野菜を煮ると 野菜の中からビタミンが溶け出してしまいます。使用する水が多いとそれだけたくさん 溶け出すことになります。蒸して食べたり、レンジで暖めて食べると溶け出すことはありません ので、それだけビタミンをたくさん採ることができます。

・できるだけ荒く切る

あまり野菜を細かく刻むと、調理によってビタミンが破壊されやすくなります。 料理が許す限り、荒く切りましょう。

・料理時間を短くするために、ふたをして料理する

調理時間が長くなればなるほどビタミンは破壊されます。できるだけふたをして調理を行います。

・生野菜と果物をたくさん食べる

ビタミンC ビタミンBは熱に弱いので、できれば生で食べます。 ただし、ほうれん草は生で食べると体によくない成分が含まれているので必ず煮て食べます。



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