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80歳で自分の歯は20本!

歯は人間の生活の質を大きく左右します。

歯は人間のからだの中で一番硬いところですが、 同時に食べ物の「歯ざわり」がわかるほど繊細な感覚器官でもあります。 義歯になると、食べ物の歯ざわりまでは知覚することができず、味わいを損なうことになります。

「歯を食いしばってがんばる」ということばがあるように、 歯を食いしばることができないと、人は力をだすことさえもできなくなります。 歯の形がちょっと変わっただけでも、発音に変化が生まれます。 歯が抜けると正しい音が出ず、コミュニケーションに支障をきたすこともあります。 美容にとっても歯は大切です。歯の状態で、顔の印象がガラリとかわってしまいます。

ところが、80歳以上の人が残している歯は平均4.6本と非常に少なく、 健康的な生活を維持していく上で問題になっています。 今後、高齢社会の人々の健康を維持し、社会の活力を高めていくうえで、非常に大きな課題となっています。

厚生労働省が提唱している8020運動を紹介しましょう。 これは、「80歳になっても20本の歯をもっているように」という運動です。 しかし、歯はいったん失ってしまうと、もとには戻らないため、 早い時期から歯を失わないようにするための対策が必要です。

●幼児期
「甘いものを食べ過ぎるとむし歯になる」ということは昔からいわれています。 甘味料・飲料を抑えることは、やはり重要です。 また、むし歯になりにくい生活習慣を形成していくことも大切です。 「就寝時に授乳をしない」ことや、お母さんやお父さんが「毎日保護者が仕上げ磨きをする」 ことも大切です。

●成人期
歯を失う原因は、むし歯と歯周病。特に成人の場合、歯の健康を保つためには、むし歯だけではなく、 歯茎の健康にも配慮する必要があります。

意外に思われるかもしれませんが、喫煙は歯の健康に悪影響があります。歯の表面や歯茎を清潔に保ち、 血液の循環をよくし、唾液の分泌をうながし、 細菌に対する抵抗力を高めるためには、やはり喫煙は悪影響があります。 同じような意味で、過度の飲酒もよくありません。

子供と同じように、甘味飲料の過剰な摂取や、 歯や骨を丈夫にするような食習慣全般を見直すことも大切です。

成人の場合、歯間部の清掃を十分にすることも大切です。 歯を磨くだけでは歯の間にたまった食べかすを十分取り除くことはできません。 成人期になると、歯茎がやせ、歯と歯の間の隙間が大きくなります。 どうしても食べかすが残りやすく歯周病を起こしやすくなります。 歯の健康は、個人の努力だけでは不十分です。 定期的に歯科検診を行い、専門家に歯石除去や歯面清掃をお願いする必要があります。

若いときから歯の健康に気をくばり、健康で生き生きとした生活を続けること目標にしましょう。


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