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ナトリウムって何?



ナトリウムは飲み物や食べ物から、主に食塩の形で吸収されます。 でも、ナトリウムは食塩のことではありません。グルタミン酸ナトリウムや、重炭酸ナトリウムなで 吸収されるナトリウムもあります。

ナトリウムは、細胞内の浸透圧を一定に保つために重要な役割を果たしています。 塩分をとりすぎると、腎臓が働いてナトリウムを尿の形で排出し、 薄くなるとゼロ近くまで排出量は減少します。 また、腎臓は、いったん排出したナトリウムを、再吸収して最終的な血液中のナトリウム濃度を調整する 機能を持っています。

食塩のとりすぎは高血圧の一因となっているといわれています。 和食は、みそ、しょうゆに代表されるように、食塩系の調味料を多く使用します。 日本人の場合、個人レベルでは、1日10g未満にすることが望ましいとされています。 日本人の場合、特に、世界的にみて超塩分好き民族で、 他の国では一日3〜5gが推奨されているくらいですから いかに日本人が塩分をとりすぎているのかがわかります。

ただ、和食は塩分のとりすぎになるといっても、洋食のように、 脂肪をとりすぎたり、食べ過ぎたりすることが 少ない食事であるという利点があります。 和食にすることによって、心臓の病気になることを抑えることができます。


ナトリウムに対する血圧の感受性は、人によって差があることがわかってきました。 アフリカ系米国人、高齢者、高血圧患者には、少しのナトリウムの摂取量でも敏感に反応し、血圧があがる 場合があります。反対に、相当量の食塩を摂取しても、 すぐに排出され、血圧が上昇しにくい人もあります。

高齢者には減塩食をという常識があだになる場合もあります。 高齢者の場合、ナトリウムを再吸収する能力が低下して、ナトリウムの欠乏におちいることもあるので 注意が必要です。

「そんなまずいものを食べるくらいなら死んだほうがまし」
減塩の課題を抱えた場面でしばしば遭遇するジレンマです。 相手の人生を考えると、紋切り型の減塩キャンペーンを 行えない場合もあるでしょう。

生活の質(Quality of Life)を高めるためには、塩分のとりすぎの問題ひとつとっても、 どう解決するべきかといった答えはありません。 ひとによって、それぞれ異なった問題です。

でも、決まった回答がないから、食事をいっしょに考えることに意義があるともいえます。 食事の問題について、ナトリウムのとりすぎがどんな問題をまねくのかについて の情報を提供する努力を怠ってはならないのでしょうし、 うす味でもおいしく味わえる方法を検討することも大切なのでしょう。


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