インターネットを使うことによって、食品購入計画のあり方も、今後大きく変貌していく
ことが予想される。近年は、インターネット上に給食管理を行う上で役立つ情報が提供されているサイト
が豊富にある。今回は、お役立ち情報を提供している中でも、給食管理に利用できる定番のサイトを
ご紹介する。 食品のコストは安いに越したことはない。しかし、給食サービスの品質が保育園の評価に直結するような 時代になると、喫食者からの評価が重要な経営要素となる。 「安くて品質の良い食品を使いたい」 「おいしくて、栄養バランスがいいものを」 など、二律背反するような課題を、今後の保育園経営では実現していかなければならない。 これらの課題を高度な次元で解決するためには もちろん基礎的な情報収集の努力が決め手となる。 そんなとき、インターネットは格好のツールとなる。 ■インターネットは雑誌よりも早い 食品に対する幅広い知識や経験が必要なのはいうまでもない。 また、いくらインターネットで調べられるとはいっても現地調査にまさる調査はない。 しかし、インターネットは、いつでもどこからでも情報収集することができるというメリットがあり、 情報収集の効率の点では、現在、この方法に勝るものはない。 最近では、インターネットから流れ出る情報のほうが、一般的なカタログや雑誌広告よりも早い傾向にある。 特に、政府関連情報は要チェックだ。これらは、ぜひ「お気に入り」に登録しておきたいサイトだ。 農林水産省の統計情報のコーナー http://www.maff.go.jp/www/info/info.htm を見ると、農林水産省が公表した様々な新着情報を見ることができる。 ちなみに、このサイトには、平成12年5月中旬の「青果物流通統計旬報概報」があるので参考にしていただきたい。 ■旬の食材をなるべく使う 栽培技術の変革や、物流の発達、あるいは輸入品の増加などにより、今では野菜は1年中手に入れること ができるようになり、「旬」を意識しにくくなった。 コープこうべ・生協研究機構では、「98年度野菜の"旬"に関するアンケート調査および食味テスト」を実施した。 同調査では、「この野菜の旬はいつですか」という問いに対しては、トマトとキュウリは年代に関わらず正解者が 多かったが、カボチャ、ナス、エンドウは30代より若い層で極端に正解率が低いという結果が得られたという。 とくに、20代では7割以上の人がカボチャの旬を知らなかったのが興味深い。 いくら、「旬」を感じることが難しくなったとはいえ、給食管理の立場からは「旬」にはこだわりたい。 というのも、どの野菜がどの時期に「旬」になるかは、いいかえれば出荷量がどの時期にピークになるかであり、 栄養学的にも、食品コスト的にも選択することが薦められるからだ。 大阪市中央卸売市場http://www.honjo-osaka.or.jpには、 「今月のうまいもん情報」という「旬」の食材情報を掲載したページがある。 面白い上に、今月はどんな食材をつかうといいのかを興味深く教えてくれる。 新鮮チェックゲームなどの、エンターテイメントと教育を合わせたコーナーもあり、 楽しめる。さすがに食道楽の街、大阪の中央卸売市場だ。 ■その他にもいろいろ 新製品情報は、最近ではメーカーが必ずインターネットで提供している。 特に、食品メーカーや製薬メーカーのサイトは要チェックだ。補助栄養食品やコピー食品の使用については、 いろいろと意見の分かれるところだが、知識を深めておくことに誰も異存はないだろう。 多種多様の食品を大量に取り扱う集団給食施設では、インターネットは使いこなせば必ず効果がある。 園にいながらにして、パソコンによって新しい食材情報が得られることは、今後給食業務そのもの にも大きな影響をもたらすだろう。 当コラムの読者の方は、おそらくインターネットによって情報収集する方法についてなどは、釈迦に説法だったかと思う。 (なんせこのコーナーを見つけるだけでも、その道の達人であることを証明している。) 保育園の給食現場で、読者の皆様が核となり、インターネット上に飛び交う栄養関連情報が、 保育園現場で多様に利用されることを期待したい。 |
| 戻る |