従来、体内時計は、脳内のペースメーカー細胞のみに組み込まれた機構であると考えられていた。
しかし、最近になって、脳以外の培養細胞や培養器官のいくつかで、細胞内に自律的な時計が見つかった。
脊椎動物の場合、体内時計は抹消にある細胞の時計機構が集約されたものであることを示す証拠が、いろいろと発見されつつあります。 フランスにある遺伝学細胞分子生物学研究所のP-Sassone-Corsiたちは、 組織培養したゼブラフィッシュの器官に光を当てたときの影響について、 科学雑誌 NATURE(March 2,2000)に報告しています。氏らの報告によると、 ゼブラフィッシュの心臓や腎臓といった、抹消機関にある時計は、明暗の周期によってリセットされるのです。 また、ゼブラフィッシュ由来の細胞系には、光に同調する概日振動要素があるといいます。 われわれ人間のからだについても、おそらく、光と同調する機構があることが予想されます。 これまで考えられていたよりもずっとリアルタイムに、わたしたちの体は、光の動きと連動しているのかもしれません。 ■ 光は、身も心も軽くする 浜松医科大学の高田明和氏は、人は光に当ると鬱状態から簡単に抜け出すことができると述べています。 北欧のように緯度が高い地域では、冬は一日中夜ばかりになります。やはり、そういう地域ではどうしても、 鬱の状態になってしまう人が多くなります。そんな人を、イタリアのように、明るい地方に連れて行くと、簡単に鬱病が治ってしまうといいます。 「陽気」「明るい表情」など、人間のキャラクターを表すときに、光の属性をあてはめると妙にぴったりくるのですが、 実は、これは決して象徴的な話かったのです。ひょっとすると、細胞レベルにまで関連するような話です。 サラリーマンが、家庭を顧みず、ゴルフへ行ったりするのも、そういう意味があったのかと、妙に納得したりもします。 まあ、この場合は、せっかく光によってストレスから開放されても、 同時に別のストレス下に置かれて帳消しになってしまっているのかもしれませんけれどね。 ■ 施設では家庭菜園を 最近では、家庭菜園を行っている方が増えました。ナスやキュウリは、比較的簡単に育てることができるし、育つプロセスを見ることが面白い。 こどもの野菜嫌いをいかに克服するのかということでお悩みの方も多いと思います。 野菜嫌いを克服する決め手となる方法はないかもしれませんが、簡単なきっかけで、食べられるようになったという話も多く聞きます。 保育園で、野菜作りを子どもたちにも手伝ってもらったら、野菜をよく食べるようになったという報告もあります。 残飯を乾燥させ、肥料に使えるようにするための機械も相当出ています。 EM関連の情報も入手しやすくなったので、堆肥づくりも、悪臭を気にせずにできるようになりました。 食事の材料となる野菜を育て、それを料理し、さらに残飯をまた野菜づくりに利用するというサイクルを、 我が家のベランダでも簡単に経験できます。 こどもたちは、一日を光とともに過ごしています。保育園でも充分に光を浴びているだろうし、 かえって紫外線量に気をつけないといけないくらい。だが、大人は悲惨。サラリーマンの場合 、一日22時間が屋内という生活も珍しくもありません。あなたも、ストレス解消に簡単な家庭菜園に挑戦してみてはいかがでしょうか。 |
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